こんにちは。
竹石玲奈です。
今日は、「くるみ割り人形」で手に汗握る場面といえばここ!兵隊とねずみが戦うシーンから、兵隊役についてお話しします。
ドロッセルマイヤーに魔法をかけられたクララの夢の中で、くるみ割り人形とねずみの王様を中心に、おもちゃの兵隊とねずみが熱い戦いを繰り広げます。
入団以来、毎年兵隊役をやらせていただいている私は、昨年にひきつづき、今年も、隊員のまとめ役である隊長をつとめることになりました。
12月の公演が終わるまで
期間限定のあだ名は
「隊長」
身の引き締まる思いです。
さて、
私は、この兵隊役を踊ることを、毎年楽しみにしています。
おもちゃの兵隊とはいえ、男性的な役ができるのは、この役くらいです。
お衣裳もスラックスですし。
その珍しさだけでも、なんだかわくわくします。
しかも
右手に鉄砲をもって踊ります。
それがまた、楽しくて楽しくて。
鉄砲を構える振り付けのある役なんて、なかなかありませんよね?
リハーサルでは、この、木でできた練習用の鉄砲を使っています。
幼い頃、外へ遊びに行くと、落ちている木の棒を手に入れては、アリの巣をほじくり返してみたり、海辺の藻をズルズル引っ張ってみたりと、とにかく棒を手離さなかった私にとっては、この練習用鉄砲は、絶好のおもch.....いえいえ、非常に親しみ深い、見るだけで胸が高鳴るアイテムなのです。
さらに
なかには、途中で大砲を出す役目のある隊員もいます。
私も何度かやらせていただきました。
手動で大砲を発射させるのですが、舞台で数回しか練習できないため、なかなか緊張します。
ねずみと一対一で戦う部分は、それぞれのペアごとに、ダンサー自ら振付けをします。
一度限りの戦いの図。
どんな画に仕上がるのか、今年も楽しみです。
隊員は全部で10名、今年は3名の新人隊員を迎えました。
一人前の兵隊になれるよう、訓練に励んでいます。
私が初めて入隊したときも、先輩の隊員がずいぶん忍耐強く教えてくださったな...などと思い出しながら、新人隊員へ知識や心得を受け継いでいます。
整った列
揃った鉄砲
クリアな足さばき
一糸乱れぬ動きで、エネルギッシュに。
場面を構成し、そして、物語を繋ぐ一部として、隊員全員で、兵隊を表現できるよう、リハーサルを重ねて参ります。
それでは、クララのお家の0時の鐘が鳴り終わる頃、舞台上でお待ちしております。