「そのリュックには何が入ってるんですか?」
そう尋ねずにはいられないのでしょう。
向かう先々で受ける、この質問。
たしかに私は荷物が多い方です。
ゆえに、片方にばかり負荷がかかって身体が歪んでしまわないよう、リュックを愛用しています。
単純に両手が使える状態が好き、というのも大きいですが。
同じ理由で、傘をさすのはあまり好きではありません。
ギリギリまでささずに耐えます。
御天道様との心理戦。
話を戻しましょう。
荷物が多いのは職業柄でもあるのかなぁ、と他のダンサーの荷物事情が気になってきて、更衣室に並ぶバッグを見回したり、バレエ団のロビーでおはようございます、お疲れ様でした、と挨拶する時こっそりウォッチングしてみました。
結論。
リュック率が高い。
たまにショルダー。
稀にスーツケースの人は、大抵劇場か地方の仕事へ向かう。
そして肝心の大きさはというと。
驚くほどの小荷物さんもいます。
でもみなさんやはり電車に乗っていたら邪魔になりそうな大きい荷物を重そうに抱えています。
が、私より大きなリュックの人は見なかったような。。
※私調べ
これがそのリュックです。
容量39L、2泊3日用。
では一体何をそんなに持ち歩いているのか。
勿体ぶるほどのものではないので、ある日のリュックの中身をリストアップしてみました。
・レッスン、リハーサル分の稽古着とタオル
・バレエシューズ
・トゥシューズ
・髪をまとめる道具
・テーピンググッズ
・ラクロスボール
・ジップロック
・次回公演のチラシ
・手帳
・水
・財布その他貴重品、充電器、コンタクトレンズ、ティッシュ、目薬、メイクポーチ、汗拭きシート、モーラステープ、芍薬甘草湯etc...
それからこの日はリハーサルの後に講師の仕事があったので、
・着替え
・ジャズシューズ
・CD
・ノート
リュックのほとんどを衣類とタオルが占めています。
ジップロックで圧縮してもかさ張ります。
着替えが多いうえ、帰りはそれが水分を含んで重たいこと......汗っかきの宿命です。
バレエ団に脱水機があればと何度思ったことか。
このブログを書くにあたり、帰宅後のリュックを量ってみたところ、中身を入れた状態でなんと6キロありました。
軽い筋トレですね。
実際これを背負った状態でお腹を引っ込めて歩くだけでも腹筋が刺激される気がするのでよくやっています。
皆様もお試しあれ。
いくらでも詰め込めて、丈夫で長持ち。
日々の稽古場の行き来から、本番、地方公演、旅行までマルチな対応力を発揮する、私の頼れる相棒です。
さて、今週はいよいよゲストのイヴァン・プトロフさんを迎え、「三銃士」のリハーサルも佳境に入ってまいりました。
「三銃士」にも、言ってみれば相棒の関係性がみられます。
アンヌ王妃とコンスタンス。
リシュリュー枢機卿とミレディ、ロシュフォール。
ダルタニヤンと三銃士。
人間模様にたっぷりのユーモアを交えて描いたアレクサンドル・デュマの人気作「三銃士」をレパートリーに持っているのは国内では牧阿佐美バレエ団だけ。
観る者に息もつかせぬ展開、そして舞台上にひしめき合うエネルギーを、この機会にぜひ感じにいらしてください!
劇場でお待ちしております^ ^