電車ってどうやって運転してるの...?  <細谷 森>

こんにちは!そして初めまして(^^)/
4月より入団致しました細谷森です。

突然ですが、電車ってどうやって運転してるのか気になったこと、ありませんか?
(あ、いや、別にないです。って声がそこそこ聞こえてきそうですが、気にせず続けます)

そうです、僕、鉄道が大好きでして...(笑)

ドン・キホーテもお陰様で無事終演し、現在午後は基本的に自由です。

なので...先日バレエ団のレッスン後に、シミュレータが大改良されたと聞いて、
6歳の頃からたまに遊びに行っている、東急田園都市線、宮崎台駅が最寄りの「電車とバスの博物館」に行ってきました。
(画像保存してたのに消しちゃった...)

で、そのシミュレータをやってみて、意外と電車の運転って知られてないんじゃないかな?とふと思い、記事にした次第でございます。

①運転台
②発車〜停車
③まとめ

以上の構成でお送りして参りますので、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

では早速、出発進行!


①運転台

まず、電車の運転台の構造ですが、このような感じになっています。

20170629_170629_0003.jpg
(京王8000系)

意外とシンプルですね!
メーター類は、左が速度計、右が圧力計です。

そして、運転には奥に倒れているハンドルを操作するのですが、何やら数字や文字とか色々刻まれていますね...?

ちょっと拡大して見てみましょう。

20170629_170629_0002.jpg

これは家のゲーム用のコントローラーです(笑)

P、B、Nの文字と数字が刻まれていますが(ちなみにこれをノッチと言います)、Pは加速(Power)、Bは減速(Brake)で、それぞれ数字が大きくなるほど加速力、減速力が強くなります。EBは非常ブレーキで、通常の運転では使いません。

N(Neutral)は、加速も減速もしないノッチです。
電車は車と違って摩擦がほとんどないので、常にアクセルを入れている必要はなく(高速で走る新幹線は空気抵抗が強いので例外)、所定の速度に達したら基本的にこのノッチを使います。

これが電車の基本的な操作方法です。

さて、これを踏まえて次は実際の運転を見ていきます!


②発車〜停車

運転士は車掌のドア操作が終わり、車掌の合図を確認後(※①)、ノッチをPに入れて加速し(※②)、所定の速度に到達したらNに戻します。

勾配や曲線、信号による速度制限がある場合には、追って加減速し、またNに戻します。

駅が近づいて来たらノッチをBに入れ(※③)、ブレーキを調節しながら停車します。

ちなみに電車はなぜ毎回乗車位置の印の前にピッタリ止まることができるのでしょうか...?


20170629_170629_0001.jpg

駅の線路脇にこのような目標が置いてあり、ここに合わせて運転士はブレーキを調節して停めているんですね!

あとは終点までこの操作の繰り返しです。

以上が発車〜停車までの流れでした。


③まとめ

如何でしょうか...?

それにしても凄くないですか...?
何がすごいって都会の電車だと200m、300トン近くある電車をこの目標に合わせて寸分の狂いもなく停められる運転士の技術!

(最近の山手線をはじめとする一部路線は停車操作を自動でやってくれているのはここでは触れないでおきます。)

多分ピンと来られてないと思いますので、これにつきましては以下(※③)で細かく記述していますので、お時間よろしい方は注釈コーナーも含めて見て頂けると嬉しいです(^^)

(※③だけでも読んで頂けたらなー...なんて笑)

既に大変長くなりましたが、一旦これにて失礼させて頂きます。
ではでは!(^-^)/

〜以下注釈コーナー〜

(※①)
ドア操作後の発車までの流れはJR東日本とその他で異なっています。
まず全てのドアが閉まるとセンサーが感知し、運転台の合図灯が点灯します。JR東日本ではこの合図灯点灯で発車します。

その他のJR、私鉄、地下鉄では合図灯点灯後も発車せず、車掌がもう一度前方確認し、(主要駅や見通しの悪い駅ではさらに駅員を配置し、合図を待つ)安全確認が取れたら運転士にブザーで合図を送り、ここでようやく発車します。
(特に小田急線はかなりこだわってますね...笑)

(※②)
加速ノッチ段数は鉄道会社によって異なりますが、ここでは先ほど画像にあったP1〜P4ノッチ持つ車両を基準に見ていきます。
(ちなみにN700系新幹線はP1〜P13まであります...)

P1ノッチは極微弱な加速力しかなく、主に連結の際の微調整や、発車時の衝動を抑えるために使われます。

P2〜P4はある速度まではそれぞれ同じ加速力を持ち、そこから弱まっていく仕組みになっています。

(先ほど数字が大きくなるほど加速力が強くなると記述しましたが、正確にはこのようになります。)

大体ですがP2ではおよそ20km/h、P3ではおよそ40km/hから加速力が弱まるようになっており、運転士はこれに合わせてノッチを調整し、Nノッチに戻した際の衝撃を緩和させています。

P4ノッチは車両の性能によるのでばらつきがありますが、例として挙げると東急5000系では61km/hまで起動加速度3.3km/h/sを保ちます。

(※③)
先ほど電車は摩擦が少ないので速度が落ちにくいと記述しましたが、減速の面ではこれが完全に仇になってしまいます